沖縄ツアー2023 報告。

 沖縄ツアーを実施しました。
去年は台風で一部ツアーは中止になってしまいましたが、今年はほぼ全てのツアーを催行できました。

ご参加いただいたみなさま、そして告知などにご協力いただいたみなさま、ありがとうございました。

簡単ではありますが、ツアーの報告をさせていただきます。


DAY1(1日目 海上阻止行動への参加)



こちらはツアーではありませんが、前入りしてカヌーでの辺野古新基地建設阻止行動に参加させていただきました。

安和という名護市の西海岸にある桟橋から、埋め立て用の土砂を大型船に積み込み、ぐるりと沖縄島を半周して、東海岸の辺野古まで運搬しています。

その出入港を少しでも遅らせようとカヌーで行動しました。

この、海からの土砂の運搬、始まったばかりの頃は大型船は3隻ほどでした。


それが、今では20隻以上。


陸路をダンプで土砂の運搬をしていたある建設業者は、大型船を2隻購入したそうです。

どれだけ儲かるのでしょうか。


運搬する土砂にしても、本来なら使うことがない石灰岩の屑や、使用してはいけない事になっている赤土混じりの土砂を、法外な値段で防衛局が買い取っているとの事です。

これ以上の税金の無駄遣いが、日本の他の場所で行われているでしょうか。

そして、その無駄遣いの先にあるのは新しい軍事基地建設と環境破壊です。


ちなみに、危険な普天間基地を移設するため、というのが辺野古新基地建設の理由とされていますが、普天間を見ればわかりますが、あんな基地は危険すぎてアメリカではあり得ません。

無条件で閉鎖すべきなのです。


また、軍事のためなら環境破壊も仕方がないという考え方を許容することは、気候変動への危機感を持っている今の流れとは全く逆。

例えば、米軍のCo2排出量はルーマニア1国を超えるという試算もあります。

このまま軍事力による「平和」を選び続けることは、将来世代への負の遺産をさらに押し付けることなのだと思います。


誰かの犠牲と差別の上にある「平和」を選ぶのか、そうではない「本当の平和」を選ぶのかを問われているのがこの辺野古の新基地建設なのだとあらためて思いました。


辺野古の抗議行動(阻止行動)を揶揄するような人もいるようですが、こうした阻止行動によって、最初の辺野古海上ヘリポート建設を中止に追い込んだ事実もあるのです。


現在の抗議行動、コロナの影響もあって参加する人は減っていますが、振り返って見れば確実に工事を遅らせて来ました。


そして、こういう行動をせざるを得ない状況を作っているのは、日本政府だけでなく、沖縄に住んでいない自分たちなのだと思っています。


また、こうして時々抗議行動に参加しているからと言って、その加害性が無くなるわけではないことは忘れないでいたいです。


今回、大浦湾のツアーでお世話になった東恩納琢磨さんは「辺野古が止まれば日本が変わる」と言っていました。


辺野古は、在沖米軍基地をどう考えるか、という事だけでなく、軍事による「平和」を求めて誰かに犠牲を強い、差別を続け、自然を破壊し続ける社会を選ぶのか、そうではなく、今まで自分たちが経験したことのない「新しい平和」を選ぶのかということが問われているのだと思います。



DAY2(2日目 抗議船への乗船とシュワブゲート前抗議行動への参加)





2日目はツアー参加者2名と合流し、辺野古新基地建設に対して海から抗議行動をしている抗議船へ乗船させていただきました。


抗議船の船長のNさんは自然への造詣がとても深い方。

彼女の解説は大浦湾の自然の話だけでなく、人間の存在に対して自然がどのような恩恵をもたらしているのか、普段の生活では思いが至らないことまで気づかせてくれるものでした。

(録音しておけばよかったと後悔しているほどです。)


私たち人間が何によって生かされているのか、その基本的はことに立ち返った時、自分の存在の基盤になっている自然を破壊して、「防衛」の名のもとに軍事基地を新設することの矛盾を、私たちはもう一度真剣に、そして命がけで考える時なのだと思いました。





午後は、米軍の海兵隊基地・キャンプシュワブ前のゲート前で、新基地建設のための資材や埋め立て用の土砂を搬入するトラックを止めるための座り込みに参加。

初めての座り込みなので無理せず道路の反対側で見学する人も、初めてでも座り込む人も、この新基地建設に対する反対の意思は変わりません。


機動隊員に排除されるまで座り込むのですが、それまでの間、歌があり、スピーチがあり、そして踊りがありと、それぞれの表現で新基地建設反対の意思を示します。

最初は道路の反対側で見学していた人も最後はゲート前の輪の中に飛び込んできました。


コロナの影響で座り込みに参加する人の数は減ってしまい、この日も30名ほどでしたので、トラックが到着して数分で全員が排除されてしまいました。

しかし、こうした地道な抗議行動を続けているおかげで、確実に新基地建設を遅らせています。



DAY3(3日目 平和ガイドと辿る、沖縄戦史 南部編)





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