沖縄レポート(辺野古海上行動)

沖縄滞在3日目。
天気はまずまず。
朝7時にテントに集合。
この日は海上行動が決定。
僕はカヌーチームに参加し、カヌーで工事を止めるための行動に加わりました。
辺野古でのカヌーは2年ぶり。
今の現場の様子がわからず、少々緊張しての参加でした。

辺野古の東にある瀬高の浜から出発。
基地が建設されようとしている大浦湾はとても生態系が豊かな海。
 沖縄各地でサンゴの減少が危惧されている中で、大浦湾はサンゴが再生していることが確認されているそうです。
自然は微妙なバランスの上に成り立っています。この海での工事が進めばあっと言う間にそのバランスが崩れ、もとに戻すことはできなくなってしまうでしょう。

工事区域に設置された巨大なフロート。
2年前よりも大型化しているし、カヌーが入れないようにロープが張れる鉄の棒が付いています。
このフロート1個で3万円くらいするそうです。こんなものに一体いくら税金をつぎ込んでいるのでしょうか?
フロートの手前と工事現場の前には海上保安庁の高性能ボートが待機。その数に圧倒されます。

それでもカヌーチームのメンバーはなんとかフロートを乗り越えて工事現場に近づき、ほんの一瞬でも工事を止めようとするのです。カヌーが近づけば危険なので工事用の重機は止まります。
でも、この日は海上保安庁のボートの数に対してカヌーが少なく、なかなか現場に近づくことができませんでした




フロートを乗り越えた瞬間。
すぐに海上保安庁のボートが接近。
人力のカヌーでは、それから逃げるのは至難の技です。
それでも、カヌー同士で協力して、彼らの隙をついて向こうに見えているクレーンへ向かって必死に漕ぎます。



ボート上で待機していた海上保安官が海に飛び込みカヌーを捕まえます。
非暴力の行動なので、そうなるとなす術がありません。
しばらくするとボートが近づいて来てそれに乗るように指示されます。
以前は海上保安官による、かなり暴力的な確保の仕方もあったのですが、今は慎重な対応になっていました。
そうなったのは、海上行動の人たちと沖縄の報道陣の努力によるところが大きいと思います。暴力的なシーンをカメラで撮影してネットで公表する、報道陣は翌日の新聞やニュースで取り上げる。その繰り返しで世論に訴えかけ、抗議活動をしている人に対する暴力を封じ込めたのです。


これがK9護岸と呼ばれている「護岸」工事。ダンプで砂利を運び、その砂利を下ろしたネットをクレーンでつり上げ海に投下します。ガラガラという音に、胸が締め付けられるような思いがこみ上げてきます。
今まで、必死で沖縄や全国、そして世界の人たちがこの工事を止めようとしてきたというのに・・・。
でも、まだまだ、ほんの30m程度です。
今ならまだ間に合います。
海上保安庁のボートの上から。
カヌーも全て海保に回収され、工事現場から遠い沖へと連れて行かれます。
ボート上の海上保安官たちはまだ若い青年たち。
海を守るためにこの仕事を選んだのでしょうか。そうだとすれば、今のこの仕事は彼らの本意ではないはず。ボートの上でカヌーチームのメンバーが彼らに語りかけるけれど、彼らはそれに答えることはありません。こんな仕事を海上保安庁にさせている沖縄防衛局に憤りを感じます。

操船しているのは今回のゲスト、仲宗根和成さん。
この大浦湾のエコツアーガイドであり、抗議船の船長でもあります。
海上保安庁に確保されてしまった僕たちカヌーチームのメンバーを沖まで迎えに来てくれ、海上保安庁のボートから引き取ってくれるのです。全員乗せたら、カヌーは船で牽引してまた工事現場に向かいます。
こうやって、工事の続く限り何度でもフロートを越え、少しの時間でも工事を止めようとしているのです。
この日は、朝7時に集合し、行動を終えて片付け、解散したのは5時半でした。

海上行動はカヌーだけではありません。
5隻の抗議船があるので、それに乗せてもらって抗議の声を上げることもできます。
また、抗議船が多いと、監視の目が増えるのでカヌーチームのメンバーにとっても心強いのです。
ぜひ辺野古へ行く機会を作って海上行動に参加して下さい。


中島








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